早くても9月中旬に完全閉鎖、解体される熊本市の
大型バスターミナルビルである熊本交通センターの
雄姿を昨日、熊本市へ行った際に撮影しました。
まずはセンターターミナルビル全景です。
このターミナルビルは1969年3月に開業し、
1973年にさらなる増築を行い、後述する
岩田屋伊勢丹(のちの県民百貨店)が開店。
以後、このターミナルビルは熊本県民に
愛されてきました。
バス乗り場を含めたターミナルビル全景です。
ターミナルビル地下フロアはセンタープラザと言う
飲食・お土産等の商店街フロアになっており、
さらに当時のバスターミナルでは珍しかった
地下噴水であるビーナスの泉が設置されていました。
なお、これらのフロアは3月末を以って閉館しました。
また、3階以降はセンターホテルになっており、
開業から長年に渡って県内を含む多くの宿泊客に
愛されてきましたが、ここも6月末を以って閉館しました。
開業時の熊本交通センターはこんな感じです。
照明による逆光でうまく撮れませんでした。
先代熊本県庁跡地にこんなバスターミナルビルが
完成するだなんて、当時の観点で見れば流石に
思いもしない出来事でした。
しかも、開業当初のバス乗り場は50バースと言う、
東洋一の規模を誇っていましたし。
90年代頃に建設された大屋根、すなわちセンターコートです。
この建造物が完成して以降はこのコートで様々なイベントが
行われてきました。
1階玄関にはめ込まれている"定礎"の石盤です。
90年代頃に設置された大時計です。
90年代にそぐわないアナログ時計が時代を感じます。
80年代中頃に掲げられた看板です。
開業当時はここに看板は掲げられていませんでしたが、
1973年の増築時にはトヨタ自動車の看板がここに
掲げられていました。
バス乗り場を挟んで反対側にあるボウリング場が
センターボウルで、熊本県内では最大規模となる
38のレーンを売りとしていますが、ここも3月末日を
以って閉鎖しました。
1973年に行われた増築における最大の目玉がこの
岩田屋伊勢丹で、開業当初は好調だったようです。
しかし、当初の業態はデパートではなく、所謂SC
(ショッピングセンター)としての開業だったため、
開業から約3ヶ月後辺りから売り上げが低迷し、
開業から1年でデパートに転換したものの、
業績低迷は止まる気配を見せずに1993年を以って
伊勢丹が撤退し、岩田屋熊本店に衣替えししました。
その後、岩田屋は撤退しましたが、それから12日後に
くまもと阪神(県民百貨店)へ転生を果たしました。
なお、ここも2月末日を以って閉店しました。
私が熊本交通センタービルに初めて行ってから
一度も足を踏み入れていない歩道橋形式の
連絡通路です。バス乗り場構内の横断が禁止
されている熊本交通センターに必要不可欠な
設備ですね。おまけに自販機までありますし。
連絡通路中央付近にある休憩場にはなぜか
大きな傘が設置されています。
連絡通路から見た夜の熊本交通センタービル全景です。
このバスターミナルビルは2018年秋に建て替えで
大きく生まれ変わりますが、バスターミナル機能は
高速バスメインに移行し、今注目されているMICE施設と
高級マンションメインの大型複合ビルに転換します。
交通センタービル解体から新交通センター建て替え完成までの間、
一般路線バスと高速バスの乗降は画像にあるここらへんの車道を
整備して行いますが、供用開始時期は10月中を予定しているようです。
以上、熊本交通センター最後の雄姿でした。
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